チューダー朝の家具② ヒーバー城(Hever Castle)

 Hever Castle(ヒーバー城)は、ロンドンの南西50キロほどのところにあり、城の内装やガーデン、ショップやレストランなども充実しており、ロンドン観光のついでにちょっと足を伸ばせば行けるお勧めのスポット。城そのものの内装や家具はもちろん、ショップに併設されたミニチュアモデルハウスで英国の各時代の貴族の生活やインテリアの勉強には大変参考になる場所である。

ヒーバー城(Hever Castle)


アン・ブーリン(1507-1536)

20世紀初頭に復刻されたチューダー時代のインテリア


外側は中世の要塞のような外見であるが跳ね橋を渡って中に入る中庭は中世の民家のような雰囲気。実際にもともと裕福な農家の家を増築していってこの形になったことが偲ばれる。その歴史は13世紀まで遡り最も古い部分は1270年頃の建築だそうだ。

しかしこの城で最も有名なのは16世紀初頭にヘンリー8世の2番目の王妃アン・ブーリンの実家であったことだろう。また4番目の王妃アン・オブ・クレーブスも暮らしていたそうで、チューダー時代の城のインテリアを体験できる貴重な場所である。
現在見ることの出来る内装は1903年に初代アスター子爵であるアメリカ人William Waldorf Astorによって購入されたあと復元されたものである。


見方を変えれば現在われわれがメインに取り扱っている1900年頃の英国にはこれだけの仕事をする職人がまだまだたくさん居たということが良くわかる。またこの内装の材料はオークではなくイタリア産のウォールナットだそうでいつの時代もハイエンドのインテリアにはイタリアの職人がかかわっていたことも改めて実感させられる。


こちらの部屋は壁面や天井はチューダー時代の様式のものであるが、置いてある家具やそのレイアウトはこの内装工事が行われたエドワード時代の暮らしぶりを再現したものだ。


モーニングルームには当時の椅子が多数展示されている

最後の部屋には15世紀のオリジナルの椅子が手を加えずにそのままの状態で展示されている。
これくらい古い時代のものだとアンティークオークション市場ではこういう状態のものの方がレスとあされたものよりも高額な価格で落札されることが多い。

アン・ブーリンが幼少時に暮らしていたと言われている部屋。当時のベッドのヘッドボードが展示されている

ヘンリー8世のベッドルーム
国王が実際に宿泊部屋はわかっていないが、アスター子爵はこの城の一番大きな部屋にベッドルームを復元した。ベッドは1540年頃のもので国王と王妃の肖像が彫刻されている。
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