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家具の価格と価値 その1

家具の価格はどうやって決まるのか?それは、アンティークやユーズド家具と新品の家具では違ってくる。アンティークなどは売り手がこの価格ならば売ってもよいと思う価格と、買い手がこの価格までなら支払ってもよいと思う価格が一致したもの、すなわち需給のバランスで相場が出来上がる。
それに比べて新しい家具は、原材料に加工する手間がかかるため同程度の商品ならばほぼ一定の原価が存在する。しかし近年だいぶ情勢が変わってきた。
 最近、中国が家具生産高で世界一になったそうだ。他の製品と同様中国製品は他の国に比べると単価が安い。それでも世界一、それも史上最高の生産金額だそうだ。 そんな情勢の中で、世界市場から家具を仕入れるときの価値判断はさらに難しくなってきている。
人件費が安いながらも品質が向上してきたため、今まで高級家具だったものと一見同じようなものが非常に安く手に入るようになった。消費者にとってはとてもありがたいことである。
マーケティング的には、消費者に支持される商品、すなわち、売れる商品=良い商品 であるが、当社の場合、必ずしもそれだけでは判断しない。
 もちろんビジネスである以上、いくら品質が良くても全然売れなければやっていけないのであるが、それだけではなく、なるべく長く使えるのはもちろんのこと、2次流通可能なもの、すなわち、中古になっても粗大ゴミにならず、商品として販売可能なものを選ぶようにしている。中古になっても商品価値を失わず、できれば100年後にアンティークとして流通する家具、そんな家具を理想としている。仕入現場でこのポリシーをつらぬくのは中々難しいことである。

当社は日本の家具店のほとんどがそうであるように箪笥の製造からではなく、米軍の払下げ品の販売からスタートした会社である。新品の家具も多く扱っていたため、戦後どのような家具が普及し日本の家具業界がどのような家具作りを行ってきたかも見てきたが、一方で払下げや中古家具を扱ってきた中で、かつての人気商品がその後どのような運命をたどるのかを数多く見てきた。
 国内では一流メーカーといわれるところの商品でも一度使えば新品同様でも中古品、しかも5〜6年も使えばよほど状態が良くても新品時の10%も値がつけばいいところ、ほとんどの場合、値はつかない。それどころか引き取り料金や処分料金がかかってしまう。中古車や電化製品を考えてもらえばイメージできるだろうか?
 何故、そうなるのか?それは、現代の家具は、高額な商品でも基本的に使い捨て商品として製造されているからである。昔に比べて塗装や接着材などの技術が発達したため、それまでは家具用には使い物にならなかったような木材が使用できるようになった。そして塗装の耐久性も高いためアンティーク家具のようなワックスかけもいらない。メンテナンスをしなくても昔の家具より長持ちするのである。しかし、最近主流のポリウレタン塗装やUV塗装は、どんなに長持ちしても10年もたてば、塗装がはげてきたり傷がついたりして、かなりみずぼらしくなってくる。そして一度そうなってしまうと、その耐久性の強さゆえに修理が困難である。というのは、もとの塗装を一度はがさないとそのまま上に塗装してもすぐはがれてしまうため、再塗装をする前にもとの塗装を落とすのにすごく手間がかかるのである。無垢材のテーブルトップなどは機械で削り落としてしまえば良いが、脚部や椅子などははじめから作るよりも手間がかかる。やそれに比べてラッカーやオイル、フレンチポリッシュなどの昔の塗装はちょっとしたキズなどは部分修理が可能だし、ワックス掛けなどのメンテナンスにより使い込んだ歴史が古色として味わいを増してくる。

To be continued

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