輸入家具と国産家具の違い
日本では古くから家具といえば箪笥でした。夏は高温多湿で冬は寒く乾燥するという気候の中、着物を保管するために桐材を用いた独特の技術が発達し、それに婚礼家具という文化によって市場に支えられて箪笥の製造技術は発展し、日本の箪笥職人の技術は世界一と言えるほどになりました。一方、西洋では頑丈なオーク材を基本とした上に、椅子に座って生活すると生活、また建築についも構造材が内装もかねるという日本と違い、建築家が芸術の最高峰として建物とインテリアをデザインし、構造と内装が分離していたことから家具職人がインテリアを手がけるという形で発展してきました。その結果、理想とする家具のあり方も異なり、選択する木材から木取り・組み構造、塗装にいたるまで製造技術も微妙に違った方向に向かいました。
戦後、急速に生活の洋風化が進み、椅子に腰掛ける生活になるにつれ家具も洋風化しましたが、国産家具は基本的に箪笥製造の技術をもとにして製造されています。また、戦後に発展したメーカーは量産・使捨てを前提としているため、修理をして使い続けるように作られてはいません。高価なものでも耐用年数が長い使捨て家具と考えてよいでしょう。機械で製造された家具でも修理は手作業です。そのため修理コストが新しいものを買うよりも高いということになります。そこが現代工業製品として生産されている家具とアンティークや工芸品として作られている家具の最大の違いとなります。
再塗装が可能な家具
基本的に手作りで作られた家具は修理が可能です。また、量産品でも無垢の木材で製作されたものは修理可能です。ただし、無垢材でもウレタンやポリエステルなどの塗装の場合は一度塗装を落とすときに塗装膜が強すぎるためこれを落とすのにかなりコストが、かかります。
オイルやラッカー、ワックス仕上げの家具はユーザーによる定期的なメンテナンスが必要ですが、使い込むごとに味わいが増すとともに修理コストも安く上がります。
チェアやソファの張替えについて
昔はチェアなどの張地は、擦り切れたり破れたりしたら張りかえることを前提に作られていましたので、アンティークチェアの場合はほとんど張替えは可能です。ただし、張替えの際に分解などが必要な場合にはコストが高くなります。またアンティークの場合、現代的な素材と手法で張り替える場合と昔ながらの伝統的な素材と工法を使用する場合とでコストは大幅に違います。(耐久年数と次回の修理の可能性も異なってきます)
ダイニングチェアでシートが取り外せるものは現代のものでも容易に張替えができます。
総ぐるみのソファなどは、張り替える場合、型紙を取ってはがしてから、製造工程のほとんどをやり直すことになるため、フレームとクッションが別の場合やフレーム自体に価値がある場合を除いて
ほとんどの場合新しいソファが買えるくらいのコストがかかります。
詳しくはお見積もりしますのでご相談下さい。
構造的な修理について
木製の構造材ならばたいていの場合、修理が可能です。お気軽にご相談下さい。
丁番や取手、稼動部分の金属パーツなどが壊れた場合は、パーツの取り寄せが必要な場合がございます。お買い上げになった時期と製造メーカー、あるいは販売店をお知らせ下さい。
メンテナンスについて
現代のたいていの国産品や普及品の家具は特に専門的なメンテナンスは必要としませんが、アンティーク家具やオイル・ワックス仕上げの家具、本革張りの家具などは素材や仕上げにあったメンテナンスをすることで長持ちするばかりか使い込むごとにパティネ(古色)がついてよりいっそう美しくなります。メンテナンス用品については読点にご相談下さい。